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交通事故にあったら軽傷でも弁護士相談を!その理由や相談時期を解説

ここを押さえればOK!

交通事故で軽傷でも弁護士に相談するべき理由は、いくつかあります。軽傷でも慰謝料が高額になる可能性があり、保険会社は低額で示談を成立させようとするため、示談交渉に慣れていない被害者が適切な慰謝料額の根拠を示して主張し、説得するのは難しいことです。

また、軽傷でも後遺症が残る可能性があり、専門知識がなければ適切な後遺障害等級が認定されないことなどが挙げられます。
弁護士に依頼すれば、示談交渉を代行してもらえるうえ、慰謝料や休業損害の増額も期待できます。

もし交通事故にあってしまったら、重傷の場合はもちろん、軽傷であっても弁護士に相談するべきです。
交通事故によるケガは後日予期しない後遺症が現れることも多く、その影響で予想外の治療費が必要となることもあるからです。
このような将来のリスクに備えた早めの対応として、近年では「弁護士へ相談する」という選択肢が広まっています。

そこで今回は、弁護士に相談すべき理由や相談時期について解説します。
また、「仮に弁護士へ相談するにも費用面が気になる」と考えている方の不安も解消できる内容となっています。

この記事でわかること
  • ケガが軽傷でも弁護士に相談するべき理由
  • 交通事故の賠償請求を弁護士に依頼するメリット
  • 交通事故にあったとき弁護士に相談するタイミング
目次

交通事故によるケガが軽傷でも弁護士に相談するべき理由

ここでは、交通事故によるケガが軽傷であっても弁護士に相談するべき理由をご説明していきます。

軽傷でも慰謝料請求できるが金額で揉めることが多い

たとえば、軽傷といわれるむち打ちで半年にわたって通院した場合、弁護士基準によって計算した入通院慰謝料は90万円弱です。このように慰謝料が高額となるため、加害者側の保険会社は「軽傷なのに治療期間が長すぎる」などと言って、なるべく少ない金額で示談を成立させようとしてきます。

また、保険会社の担当者は示談交渉の知識や経験が非常に豊富です。示談交渉に慣れていない被害者の方ご自身で適切な慰謝料額の根拠を示して主張し、説得するのは難しいでしょう。

軽傷でも後遺症が残ってしまう場合がある

交通事故によるケガについては、なかなか治らない、しばらく経ってから突然痛みが出た、といった後遺症が現れることがあります。ただ、軽傷による後遺症はX線画像などで異常が認められないことが多く、専門知識がなければ適切な後遺障害等級が認定されない場合もあるのです。

また、後遺症が残ったことにより、想像以上の治療費などがかかったり、仕事に支障をきたして収入が減ったりしてしまうといった金銭的な損失が発生することも考えられます。

保険会社からの提示額が低い場合がある

保険会社が提示する示談金額は相場よりも低額であることが多く、適切な額の慰謝料を受け取るには増額交渉をする必要があります。しかし、被害者の方ご自身で交渉しても応じてもらえないことが多いです。

交通事故の被害にあった際、実は多くの方が弁護士に相談している!

内閣府の交通安全白書によると、事故件数に対して、日本弁護士連合会交通事故相談センターへの相談件数の比率は上昇しています。
平成30年の交通事故の件数に対する弁護士への相談件数の比率は8.30%でしたが、令和4年は11.94%に上昇しました。
件数でいえば、令和4年は36,758件もの相談があり、 意外と多くの方が弁護士に相談していることがわかります。

参考1:内閣府 「第1-28表 (公財)日弁連交通事故相談センターの活動状況の推移」
参考2:政府統計 ポータルサイトe-Stat「表番号 1-2人口10万人当たり交通事故発生状況」

多くの方が弁護士に相談するようになった理由として、弁護士に依頼することにより多くのメリットを受けられることがあげられます。

以下では、交通事故にあった際、弁護士に相談することでどのようなメリットを受けられるのかを詳しく説明していきます。

交通事故にあった際に弁護士へ相談・依頼するメリット

交通事故の被害にあってしまった場合、弁護士に相談・依頼するメリットとして、以下の5つがあげられます。

  • 弁護士に示談交渉を行ってもらえる
  • 慰謝料を増額できる可能性がある
  • 休業損害の増額を期待できる
  • 弁護士に過失割合の交渉を行ってもらえる
  • 治療費打ち切りの打診に対して交渉できる

それぞれのメリットについて、詳しく解説していきます。

弁護士に示談交渉を行ってもらえる

弁護士に依頼することで、弁護士に示談交渉を行ってもらえます。
なかには、交通事故にあった際に、個人で交渉を行おうと考える方もいるでしょう。

しかし相手の保険会社は、交通事故の専門家で、いわば示談交渉のプロです。それに対して被害にあわれた方の多くは交通事故の専門家ではありません。
そんな2者が示談交渉を行えば、相手の保険会社の主張を押し通されてしまいます。

また、保険会社の担当者による高圧的な態度によって、被害者の方が大きなストレスを抱えてしまう可能性もあります。
治療中にストレスを抱えることは、治療経過にも悪影響をおよぼしかねないため、相手の保険会社との交渉から解放されることは、被害者の方にとって非常に重要です。
弁護士が代わりに相手方と示談交渉を行うことで、あなたは相手とのやり取りから解放されて、事故前の日常生活へ近づくことができます。

慰謝料の増額が期待できる

弁護士に依頼することで、慰謝料の大幅な増額が期待できます。
なぜなら、慰謝料には自賠責保険基準、任意保険基準、弁護士基準の3つの算定基準があり、弁護士に依頼することで最も高額の「弁護士基準」で慰謝料を請求することができるためです。

また、慰謝料に入通院慰謝料と後遺症慰謝料の2種類があります。
2種類の慰謝料についてと、弁護士に依頼して弁護士基準の慰謝料を請求することによってどれくらいの慰謝料増額を期待できるのかをそれぞれ解説していきます。

入通院慰謝料と後遺症慰謝料とは

入通院慰謝料とは、事故によってケガを負ってしまったことに対する慰謝料です。ケガの治療のために入院や通院をした期間をもとに算定します。
一方で、後遺症慰謝料は、十分な治療をしたにもかかわらず後遺障害が残ってしまった場合に、その後遺障害の程度に応じて請求できる慰謝料です。

弁護士基準ってどのくらい?

弁護士基準は、自賠責保険基準、任意保険基準と比較して、どの程度高額なのでしょうか。

<例1>6ヵ月間通院した場合における自賠責保険基準と弁護士基準の入通院慰謝料の比較

①むちうち症・通院期間180日・週に2回通院(通院回数51回)
自賠責保険基準:43万8,600円
弁護士基準:89万円

②むちうち症以外・通院期間180日・週に2回通院(通院回数51回)
自賠責保険基準:43万8,600円
弁護士基準:116万円

<例2>後遺障害14級が認定された場合の後遺症慰謝料の比較

自賠責保険基準:32万円
弁護士基準:110万円

このように、自賠責保険基準と弁護士基準では2倍以上の差があり、弁護士基準の慰謝料を計算することで、示談金の大幅な増額を期待できます。
そして、弁護士基準は一般的に弁護士に示談交渉を依頼した場合でない限り、相手の保険会社は認めてくれません。
したがって、弁護士に示談交渉を依頼することで、弁護士基準による慰謝料を請求できるようになり、示談金の増額が可能になります。

休業損害でも増額を期待できる

慰謝料と同様に、休業損害についても、賠償金を増額できる可能性があります。
休業損害は、交通事故の被害者の方の職業、年収などによって異なるため、自賠責保険の支払基準は必ずしも妥当ではないからです。
自賠責保険が定めている休業損害の支払基準は、原則として1日6,100円(※)です。

そのため、保険会社もこの支払基準どおりに提案してくることがありますが、その額が妥当であるとは限りません。
弁護士は被害者の方の年収や職業などの個別事情を考慮して賠償金を計算するため実態に即した休業損害を請求することができます。

※ただし、休業損害証明書や確定申告書等から、1日あたり6,100円を超えることが明らかな場合については、1日あたり1万9,000円を限度として実際の損害額が認められます。

弁護士に過失割合の交渉を行ってもらえる

弁護士が過失割合の交渉を行うことで、被害者の方に有利な過失割合で示談できる可能性が高まります。
なぜなら、過失割合は賠償金に与える影響が非常に大きく、相手の保険会社がなかなか譲らない部分で、争いとなることが多い項目だからです。

交通事故における過失とは、一定の結果を予測し、注意していれば事故を回避できたにもかかわらず、注意を怠ったために事故を回避できなかったことをいいます。つまり、交通事故の原因となった不注意のことです。
そして、不注意の度合いを示す割合を過失割合といいます。交通事故では、被害者の方であっても、不注意が認められれば、過失割合が生じることがあります。

弁護士が過去の判例等をもとに説得力をもって交渉することで、被害者の方に有利な過失割合で示談できる可能性が高まります。

治療費打ち切りの打診に対して交渉できる

弁護士に依頼することで、相手の保険会社から治療費打ち切りを打診されても、治療を継続するように交渉してもらうことができます。

治療を続けたいにもかかわらず相手の保険会社から治療費の打ち切りを打診された場合、安易に相手に従うことは危険です。
なぜなら本来完治できるはずだったにもかかわらず、将来重大な後遺症が残ってしまう可能性もあります。

治療費打ち切りの打診をされた場合、相手の保険会社に治療を継続してもらうよう交渉すべきですが、専門的知識が必要になります。
弁護士は交通事故の知識に精通しているので、弁護士に交渉を任せることで治療を継続できる可能性があります。

ここまでで紹介したように、賠償金を増額できる点と煩雑な手続を回避できる点の2点が弁護士に依頼する大きなメリットといえます。
さらに、弁護士という肩書によって、相手の態度を全体として軟化させる効果や、被害者としても可能な限りの手段を尽くしたことで、納得して示談できるというメリットもあるでしょう。

交通事故にあったとき弁護士に相談するタイミングは?

弁護士へ相談するタイミングに決まったものはなく、被害者の方が弁護士に対して求めるサービスにより異なりますが、一般論として、弁護士への相談は早ければ早いほどよいです。なぜなら、将来的なトラブルの回避に有効な対策を講じることができるからです。

たとえば、ケガの治療中に相手の保険会社から治療終了を打診されてしまったと仮定します。
被害者の方は、言われるがまま、治療を終了してしまいましたが、その1ヵ月後に体の痛みが再発してしまいました。そこから少し悩んでさらに1ヵ月後に弁護士に相談したとします。

この場合、治療期間を継続するよう交渉することは難しいかもしれません。治療を終了してから2ヵ月間の空白期間が生じてしまったので、交通事故との因果関係の証明が難しくなるからです。
これに対して、当初から弁護士に相談していれば、相手の保険会社から治療終了の打診を受けた時点で、弁護士から適切なアドバイスを受け、治療期間を継続することができた可能性があります。

このようにトラブル回避に有効な対策を講じることができるので、弁護士への相談は早ければ早いほどよいといえます。

交通事故被害から示談するまでには大きく3つの段階がある

先ほども述べましたが、一般論として、弁護士への相談は早ければ早いほどいいです。ただし、弁護士に求めるサービス内容により、相談するタイミングは異なります。
それでは、具体的にいつ弁護士に相談すれば、どのようなメリットを享受できるのでしょうか。
交通事故から示談するまでには、大きく次の3つの段階に分けることができます。

  1. 事故直後から入通院による治療を行っている期間
  2. 治療終了から後遺障害の申請までの期間
  3. 損害の請求から示談や裁判による解決までの期間

それぞれの段階において弁護士へ依頼するメリットを解説していきます。

事故直後から入通院による治療を行っている期間

交通事故にあった際の治療期間は、原則として、医師が患者の自覚症状を考慮したうえで判断します。そのため、治療期間中に医師と適切なコミュニケーションを取ることは非常に重要です。
ただ、医療の専門用語は難解なため、医師とのコミュニケーションは不十分となりがちです。もし、弁護士から医療に関する説明やアドバイスを受けられれば、下記のようなメリットがあります。

  1. 医師へ自覚症状を正しく伝えられるため、適切な治療期間を判断してもらえる
  2. 後遺障害申請に必要な診断書をしっかり記載してもらえたことで、後遺障害の認定可能性が高まる

治療している段階で弁護士に相談・依頼することで、適正な治療を受けられるとともに、将来の後遺障害申請や示談交渉に対して早いうちから備えることができます。

治療終了から後遺障害の申請までの期間

交通事故による治療は、治癒したときもしくは、治療を継続して行っても治療の効果が望めない状況である症状固定の診断が行われたときに終了します。
もし症状固定と診断された場合には、後遺障害の申請を行います。後遺障害は賠償金の額に大きく影響を与える非常に重要なものです。

後遺障害の申請方法には事前認定と被害者請求という2つの方法があります。

<事前認定>
加害者側の保険会社が資料を収集して申請を行う方法。
加害者側が主体となるため、被害者に最適な内容で後遺障害の申請を行う保証はない。多くの場合、必要最低限の資料をもとに後遺障害の申請が行われる。

<被害者請求>
被害者の方がご自身で後遺障害の申請を行う方法。
手間はかかるが、被害者の方にとって最適な内容で申請可能。ただし、手続には専門的な知識や膨大な量の資料の収集が必要なため、被害者の負担は大きい。

治療終了から後遺障害の申請までの期間で弁護士に依頼すると、被害者請求の手続を代行してもらえます。これにより、被害者の方にとって有利な資料で、手続的な負担を軽減して後遺障害の申請をすることができます。

損害の請求から示談や裁判による解決までの期間

相手の保険会社は交通事故における示談交渉のプロです。交通事故被害者の方が相手の保険会社と直接示談交渉しても、なかなか主張が認められないことがあります。
そのようなとき、弁護士に依頼することで加害者側の保険会社との示談交渉を優位に進めることができ、被害者の方が納得いく形で解決できる可能性が高まります。

また、交渉が停滞してしまった場合、第三者の意見に基づき解決する方法として、民事調停や民事訴訟などを利用したり、財団法人交通事故紛争処理センターへ和解の斡旋を申し立てたりすることができます。
これらの手続は煩雑であり、被害者の方ご自身で手続を行うことは難しいでしょう。しかし、弁護士に依頼すれば、提出資料等の作成や難しい手続を代わりに進めてもらえます。

このように、損害の請求から示談や裁判による解決までの期間に弁護士に依頼することで、示談を代わりに行ってもらえたり、手続を代わりに進めてもらえたりというメリットがあるのです。

まとめ

交通事故にあってしまった際に弁護士に相談するメリットについて解説してきました。 今回紹介した弁護士相談によるメリットは以下のとおりです。

・弁護士が代わりに交渉を行ってくれる
・慰謝料や休業損害の増額が期待できる
・過失割合の交渉を行ってもらえる
・治療打ち切りの打診を受けても交渉してもらえる

このように、交通事故の被害にあってしまった場合には弁護士へ依頼することで、多くのメリットが受けられます。
そのため、交通事故にあったら「念のため弁護士に相談しておこう」程度の気持ちで、気軽に相談することをおすすめします。

交通事故被害の賠償金請求はアディーレにご相談ください

交通事故の被害による賠償金請求をアディーレ法律事務所にご相談・ご依頼いただいた場合、原則として手出しする弁護士費用はありません。

弁護士費用特約が付いていない方は、アディーレ独自の「損はさせない保証」により、保険会社提示額からの増加額より弁護士費用が高い場合は不足分の弁護士費用はいただかないことをお約束します。(※)
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また、通常、弁護士費用がこの上限額を超えた部分は自己負担となりますが、アディーレにご依頼いただく場合は、保険会社の上限を超えた分の弁護士費用は請求いたしません。
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弁護士費用特約の利用を希望する場合は、必ず事前に加入の保険会社にその旨ご連絡ください(弁護士費用特約には利用条件があります)。

交通事故被害でお困りの方は、ぜひお気軽にアディーレ法律事務所にお問合せください。

この記事の監修者
村松 優子
弁護士 村松 優子(むらまつ ゆうこ)
資格:弁護士
所属:愛知県弁護士会
出身大学:愛知大学法学部

私は,司法試験を目指した当初から,親しみやすい法律家になりたいと考えていました。それは,私自身が弁護士に対して,なんとなく敷居が高そうというイメージを抱いていたからです。私は,司法試験に合格した後,学生時代の友人から,合格しても何にも変わらないね,安心したと言われました。弁護士になった後も,昔と変わらないねと言われ続けたいです。私は,ただすこし法律を勉強しただけで,そのほかは普通の人と何ら変わりはありません。なので,どんなことでも気軽に相談してください。